ノー・レイン
ノー・レインボー
雨がなければ
虹はなし
６月のことばは、ハワイのことわざからです。
日本のことわざで味わうなら「苦は楽の種」でしょうか。
梅雨の季節、松尾芭蕉は
「降る音や耳もすうなる梅の雨」と詠んでいます。
梅雨の雨は、じとじととした湿気で、嫌われますが、
水不足が心配されている京築地方では大歓迎の雨になります。
「仏説無量寿経」に「謙苦」という言葉があります。
「苦を拝む」といただいています。
お釈迦様は、「人生は苦である」苦は避けて通ることができないと説かれました。
「生・老・病・死」の四苦、
「愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五蘊盛苦」の四つを加えて「八苦」
避けて通ることのできない「苦」から逃げようとする人も多くいます。
仏教詩人の坂村真民（１９０９～２００６）さんは
すべての人が幸せを求めている。
しかし幸せというものは
そうやすやすとやってくるものではない。
時には不幸という帽子をかぶってやってくる。
だからみんな逃げてしまうが、
実はそれが幸せの正体だったりするのだ。
また、お念仏の教えをよろこんだ榎本栄一（１９０３～１９９８）さんは
私に降りかかる苦が
苦でありながら
光りながら
と、お念仏の教えのなか、その苦をしっかりと受け止め、
苦を尊い仏縁といただく人生を歩まれました。
