浄土真宗本願寺派 小倉御坊 永照寺
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お寺の掲示板

お寺の掲示板:2021年11月

霜月

子らよ
手を合わす人に
なっておくれ

人間が、他の動物と異なる特徴は、「道具を使う」「言葉をしゃべる」ことです。

「道具を使う」ということは手を使うということです。
その手も、人をたたく手にもなれば、合掌する手にもなります。
合掌の姿は、相手を敬う姿です。

「言葉をしゃべる」といっても、人を傷つけることばもあれば、人を力づける言葉もあります。
私は、どちらの言葉を多く、口にしてきたのでしょうか。

親鸞聖人の説かれたお念仏は、「お願い」することでなく「報謝」「感謝」のお念仏です。

北陸に米澤英雄さんという、仏法をよろこぶお医者さんがおられました。
米澤さんが「お念仏は請求書でなく領収書」と言っています。

考えてみると、私達は生まれて以来、請求書を出しっぱなしではないでしょうか。
親に対し、子に対し、社会に対し、
私はこれだけのことをしたのだから、こうしてもらわねば困ると
知らず知らずのうちに請求書を出しています。
そして、その結果が意に反したときは、
こんなにしてあげたのに何故と、不平不満が起こってきますし、
たまたま請求どおりになったとしても、私の貪りの心に終わりはありません。
それが私の姿です。

「念仏は請求書ではなくて領収書である」という言葉は、
ご利益(りやく)をくださいと、お願い、要求するのではなく、
怒り、貪り、愚痴でいっぱいの私の姿を見抜き、
私をそのまま、おさめとっていく仏様の願いに、うなずき、感謝していく心です。
手を合わせ、お念仏申し、親鸞様の教えを味わう人が、一人でも多くなるようにと思います。

「子らよ
手を合わす人になっておくれ
お念仏の教えを 
よろこぶ人になっておくれ


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