浄土真宗本願寺派 小倉御坊 永照寺
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今月の法話

今月の法話:2013年5月

皐月

たとえ真似ごとでも

最近は、お寺の運営を学ぶ研修会がある。
「これからは社会の変化も激しくなるからその勉強会に参加する」というと、住職が「そうか。そんな時代になったなぁ。南無阿弥陀仏」これ、どういう念仏よ。「息子よ。自覚が芽生えたのぉ」なのか「ああ、僧侶がそんなことに手を染めなければならないのか。悲しいのぉ」なのか。どちらでもないのか(笑)

学びというのは、アンテナさえあれば「いつでも」「どこでも」存在している。

その研修会で出会った方がこう言っていた。「昔のリーダーはワンマンで、能力が高くて人をひっぱっていくようなカリスマタイプが主流だった。しかし、これからはそのようなやり方では人がついてこないでしょう。
例え自分はその問題を克服しているとしても、一度その人の苦しみに降りてきて一緒に登っていくような、そんなリーダーが理想です」

 

この話を聴きながら仏なのに一度菩薩の位に降りてきて、再び仏になっていく姿を示してくださる(従果降因)法蔵菩薩、阿弥陀如来のことが浮かんできた。人で思い出すのでなく菩薩で思い出すあたりが、やや仏教中毒。

そういえば、4歳には4歳の2歳には2歳の苦しみがあるのに、一色単にしてこちらの立場から子供を叱りつけているなぁと反省させられた。
これからは出来る限り子供の立場に降りて「苦しみの本質」を探して一緒に克服するよう努めよう。法蔵菩薩のように出来なくとも、そのお話を実際の生活で真似させていただくことは大切なことのように思うのだった。

(平成25年5月の法話 担当:村上 慈顕)


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