いい人と歩けば祭り 悪い人と歩けば修行

今月のことばは 小林ハル(1900〜2005)さんのことばです。

ハルさんは、三味線を弾き唄を歌いながら旅を続ける、盲目の女旅芸人、瞽女(ごぜ)と呼ばれていました。昭和53年に、国の無形文化財(瞽女唄)伝承者に指定されています。
新潟県の生まれで、生後3か月で眼病のため両目を失明、2歳の時父が病没、祖父はハルさんを瞽女にすることに決め、病身の母も同意しました。

母はハルさんを瞽女に出すと決めてから、5歳のハルさんを厳しく躾ました。最初は針の穴通し、5か月かかって、針の穴通しができるようになると、縫物、編み物を覚え、6歳になると、旅に備えての身支度の練習と訓育は続きました。7歳で唄と三味線を習いはじめます。一日も休まずに練習しました。ハルさんの記憶力は抜群で、一度聞けば、たいていのことは憶えたそうです。

そして、9歳から親方についての旅がはじまりました。最初の親方は「いい人」ではありませんでした。
食事は盛りきりと漬物だけしか与えられない日が続き、少しでも失言をしようものなら折檻されました。母の場合は愛情があってのこと、親方の場合は、そうでない、年季の途中で音をあげさせ、実家へ送りかえして「縁切り金」をせしめるため…。それを知っているハルさんは耐えに耐えました。

その強欲な親方はハルさんをいじめ、挙げ句の果てにハルさんの声が悪いと追い出しました。2番目の親方は親切な人でしたが数年で亡くなり、3番目の親方は病弱でした。ハルさんは、23歳から親方になり、一人前の瞽女として歩みはじめます。

ハルさんが、後年語り続けたことばが「いい人と歩けば祭り、悪い人と歩けば修行」です。

『鋼(はがね)の女』最後の瞽女・小林ハル 下重暁子著 参照

(平成31年3月の掲示板)

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