いれものが ない
両手で うける

今月のことばは、尾崎放哉おざきほうさい(1885〜1926)さんのことばです。

秋は「実りの季節」尾崎さんの句に

「両手をいれものにして木の実をもらう」
「いれものがない両手でうける」

があります。

尾崎さんは、鳥取県に生まれ、第一高等学校から東京大学法学部へ。卒業後は、生命保険会社に就職するも、酒癖が悪くて退職。心配した友人の勧めで朝鮮火災海上保険会社の設立の責任者として再就職しますが、またまた、酒が原因で職を失い、大連では肋膜炎を患い帰国いたします。帰国後は、妻と別れて、西田天香さんが主宰する、京都の修養団体「一燈園」に入所、托鉢たくはつ生活に入り、その後、三ケ寺の寺男をしていますが、いずれも長続きせず、師匠の荻原井泉水さんの斡旋で、小豆島の西光寺奥の院「南郷庵」に入庵し、ここで臨終を迎えます。南郷庵で過ごしたのは、8カ月間でした。

放哉さんの物語『海も暮れきる』を著した吉村昭さんが、小豆島を取材した折、放哉さんは
①いつも金の無心をする
②酒癖が悪い
③東大出を鼻にかける
と、地元の人には、すこぶる評判が悪かったそうです。

放哉さんの死後、南郷庵の前に「いれものがない両手でうける」の句碑が建てられています。
南郷庵では必要最小限の物しかなく、いただきものをした時には両手で受けていたのでしょう。

「いれものがない両手でうける」の句から、南無阿弥陀仏の教えを味わってみました。
私に「仏になる種」がなければ、「私を必ず仏にする」阿弥陀様お誓いの「南無阿弥陀仏」を、ただ、受けるばかりです。
 秋、みのりの季節、実りとみ法(のり)をしっかり、味わっていきましょう。

(令和元年9月の掲示板)

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